この時代に、そろばんを習う意味はあるのか。

f:id:mafukuda3:20190819234701j:plain

 

今年の春、知人の子どもが小学校に入学し、今は夏休みを過ごしている。その子どもの夏休みの目標は、「足し算ができるようになる」らしい。

足し算で思い出したのだが、自分は小学校1~3年生の間、そろばん教室に通っていた。そのため、小学校の算数は、かなり得意な科目であったように記憶している。
知人の子どもは、算数が苦手らしいので、是非とも、そろばんを習うことをお奨めしたいのだが、電卓やパソコンが普及した現在、そろばんを習う意味はあるのだろうか。

 

 

 

 

そろばんの効用

そろばんを使えるということは、暗算が得意になること以外で、実用的なメリットはほとんどないように思う。だが、未だにそろばんは、小学校3、4年生の必修科目となっており、そろばんで計算することは、右脳が活発になり、記憶力や直観力が磨かれることが科学的に実証されているらしい。

 

日本珠算連盟のHPによると、そろばんの効用として以下の6つがあげられている。

1、注意深く観察する力
2、イメージやヒラメキの力
3、記憶する力
4、集中する力
5、情報を処理する力
6、速く聴き・速く読む力

 

www.shuzan.jp

 

 

それ以外にも


幅広い年齢層との接点を持てる

習字教室にも言えることかもしれないが、そろばん教室には、幼稚園児から高校生ぐらいまで幅い子どもが通っている。学校では先生と同級生ぐらいとして接点を持てないが、そろばん教室は、 齢別ではなく、習得状況に応じたクラス分けをされるので、幅広い年齢層との接点を持てる。

 

自己肯定感が高まる。

そろばんは、徐々に問題の難易度が上がるので、成功体験の積み重ねが自信へとつながる。 また、検定試験としても10級から10段と細かく分かれており、習得状況の把握もしやすく、試 に合格できれば、より上級の試験に合格を目指そうとするチャレンジ精神も培われる。
個人的には、この自己肯定感こそ一番重要なことだと思う。

 

 

そろばんは、日本以上に海外で盛ん

他にも意外だったのが、1990年代以降、そろばん教室が海外で急速に増加していること。日本のそろばん人口が60万人であるのに対し、世界中では1000万人を超える生徒が珠算式暗算教室に通っているといわれている。

その理由は、右脳開発のツールとして、そろばんが注目されているからである。日本と異なる点は、そろばんを使用する計算方法よりも、より右脳を使う暗算に重点を置いているところだ。

 

 

反復練習はつまらない。どうやってモチベーションを維持させるか。

そろばんは、反復練習さえすれば確実に向上がみられる。問題は、いかに子どものモチベーションを維持させるかだ。
脳が発達する5歳~10歳ぐらいの時期のそろばん学習はより効果が高いとされているようで、子どもたちのモチベーションを維持するため、ゲームを取り入れたりする教室もあるようだ。
ちなみに、自分がそろばん教室に通っていた頃の記憶といえば、そろばんの授業の内容というよりは、そこに通っていた仲間たちとの戯れ。それを楽しみにしていたからこそ、一定期間そろばんを続けられたように思う。

 


終わりに

そろばんを習うとういことは、単純に算数に強くなるということだけでなく多くの副産物があることが分かった。

そろばんを最後に触ったのは、20年以上前であるが、自分は何か計算するとき、脳内でそろばんの珠をはじく画が浮かぶ。また、人との会話や読書をしていても、その内容について自然と脳内でイメージ化する傾向がある。これは、未だに右脳を働かせる習慣が離れていないということだ。

知人の子どもへ、そろばん塾に通うことを自信をもって進めたいと思う。